勿忘草

俺達は富田にがっつり絞られ、よろよろになりながら教室に戻った。


教室ではもう食べ終えている奴がいたり、話してる奴がパラパラといた。

「おっ。遅かったな」


「あっ、秋!聞いてくれよ~総護が~」


陽介は教室の奥にいる秋夜に抱きつこうと、腕を広げ向かっていった。



富田の奴昼休みもう半分切ってるじゃねぇか。


舌打ちをし、そんな悪態をつきながら弁当を取り、そして後ろの窓側の席に向かい座った。


そこには陽介のハグを片手で拒否しながら弁当を食べている俺の幼なじみ、柊ノ木 秋夜(クノキ シュウヤ)がいる。


黒髪で短髪。
高身長に広い肩幅。それもあり男らしい。

右耳に2つシルバーのピアスをしている。

少し彫りの深めの瞳は二重で、意志の強そうな黒目を強調させていた。

とても頼りになるいい奴だ。