勿忘草



「ありがとうございます、空木さん」


「いえいえ」


空木がドアを開け、俺達は車をでる。



「わぁ…!」


平日で夕方にも関わらず、水族館は賑わっていた。



「では私はここで待機してますので、何かありましたらお呼びください。」


「あぁ、1、2時間で戻るから」


空木にそう伝え、俺達は水族館へ向かった。




「二名様ですね」


「あぁ」


入場券を貰い、中へ入る。




「わぁ…可愛い」


中に入ると薄暗い通路の両脇に、さっそく小さな水槽が並んでいる。


綺麗にライトアップされている水槽の中には小さな熱帯魚。




色鮮やかなその魚達はその水槽の中をそれぞれ泳ぐ。





シオンは立ち止まり、それをまじまじと見つめている。



「シオン、ちょっと来い」



そんなシオンを俺は先へ呼んだ。



「?」




彼女は少し首を傾げながらも、こちらに歩いてきた。


多分俺がニッと笑っていたから不思議に思ったんだろう。




その熱帯魚の通路を抜けると、




その先のものにシオンは驚いて目を見開いた。