病室につくと、私をベットに寝かせてくれた。

ちょっと待ってろと一言言うと、彼方は部屋から出て行った。




戻ってきた彼方が手に持っていたのは……点滴。


「点滴するの?嫌だ。」

怖いよ。

「そうだよ。誰かさんが抜いちゃったから。抜かなかったらそのままでよかったんだけどね」


何も言い返せない私を見て、勝った表情をしている。


「腕出して。怖いなら反対向いとけ」


私は腕を出し反対を向いた。


消毒を塗られ…チクッ…

痛っい。でも我慢できる痛さだった。


「頑張ったな。えらいえらい」

そう言いながら私の頭をなでる。


心配事が解決し、私は、安心したのか眠ってしまった。