ハァ…ハァ… ゴホゴホ…ゴホゴホ… ゴホッゴホッ… 苦しい。本格的な発作が始まった。 彼方。助けて。苦しい。 「奏?大丈夫か?ゆっくり深呼吸して」 「ゴホゴホ…苦しい…ゴホッ…」 彼方は私をお姫様抱っこをすると、車の助手席に乗せ、薬を飲ませてくれた。 「病院行くぞ。俺が診るから、怖くない。大丈夫だから」 あまりに苦しかったのと、熱でしんどいのとで、私は意識をとばした。