【side レイ】


―カワイイ。



私は目の前にいるシャイな生き物に、無条件にそう思った。




だから…、
思いきって言ってみた。







「亮介くん。」


「…ん?」


「この後、一緒にお風呂入りにいこうか。」






ニッコリと微笑んだ瞬間。
亮介くんは口に入れたお水を“ブホッ”と盛大に吹いた。






「な、な、な、な~っ!!!!」





茹でダコみたいに真っ赤になりながら、怪しげな言葉を発する亮介くん。




うーん、カワイイ。
今すぐ食べちゃいたいくらいにカワイイぞ。





ウブで純真な亮介くんの反応に母性本能がドキュンドキュン。


慌てふためくカレの手をギュッと掴んで


「私、真剣だよ?
遊びじゃないし、一時の気の迷いでもないよ?
亮介くんのコトが好きだから…キミの全部が知りたいの。」



そう自分の気持ちを正直に伝えると亮介くんは身をのけぞらせて、ますます真っ赤になってしまった。