Love Slave

これを私にくれるというのか。
見るからにケチそうなのに。いや、こんな甘言に乗っちゃいけない。何考えているのか分からない男なのに。


「いいですって、いりません・・・・」


ぐりゅるるるるる・・・・


否定した直後に、情けない腹の虫が思いっきり鳴った。
・・・言い訳できなかった。


お湯を注いで、バーコードのシールで栓をする。


(くー、恥ずかしい。食べ物の誘惑に負けるなんて・・・・)


椚先輩はまだラーメンを頬張っている。これで2杯目だ。どんだけ食欲旺盛なのか。
時計の針を見て、3分たったのを確認してふたを開ける。湯気からしていい匂い。


「いただきます」


お昼前だけど、作ってしまったから食べてしまおう。先輩からもらった割り箸を割って一口いただく。


久々に口にしたから余計に美味しく感じる。幼少の頃から食べているから、自分にとっては想い出の味。
夢中になって食べる。麺をすすりながら、向かいを見る。


目を閉じながら、スープを飲んでいた。私が食べたいって分かったからくれたのかな・・・。


(昨日は殺すぞとまで言ってたのに・・・・)


本当によく分からない人だ。優しいのか冷たいのか。
でも・・・・どうしてマイ枕やマイシーツを用意してまでこの保健室で寝てたんだろう。一人暮らししてるのに、家で寝てないのか?ここで寝泊まりでもしてるのか。


お金持ちなのに、何でコンビニでアルバイトなんてしてるのか・・・・。


「・・・ジロジロ見るな、食べにくい」


「す、すみません・・・・」


そんなに見つめてしまったのか、私。ちょっと反省した。
中に入ったおかっぱ頭の大ちゃんナルトをスープの中でぐるぐる回す。


(何か・・・気になるな・・・・)


でも、この人いろいろ干渉されるの嫌そうだしな。今も機嫌悪そうだし・・・。


私はとりあえず、麺も具も総て平らげ、スープも一滴も残さず飲み干した。


「御馳走様でした。ありがとうございます、椚先輩!」


「・・・ああ」


この時、ちょっと気付いた。