部屋の中は真っ黒だけど、
カーテンから漏れる
外の光が社長の持っている
物を光らせていた。


「これは何処に?」


「僕の部屋に落ちていて、
これを見た時に、
僕は心底嬉しかった。


君がずっと、
持っていてくれていたなんて。」


「じゃあ・・・」


「ルミ・・・。


僕だよ、
あの時君に助けて貰って、
母国に帰る時に渡した
大切な宝物。」


私は社長の言葉で、
私は何も答える事が出来ない。


それは、
嬉しさと悲しさ・・・。


同時に同じものの
涙が溢れ出した。


そして彼は優しく
私を抱きしめた。