「何だと!!!」


社長室からヨーゼの
声が漏れてきた。


滅多に無い事だから、
私と愛はお互いの顔を
見つめてしまった。


「何かあったのかな?」


「うん。」


私はコーヒーの準備を
一旦手を休めて、
電話の会話が終わるのを
待った。


声が聞こえなくなり、
私はコーヒーを持って
社長室に入ると、
ヨーゼの顔が強ばっていた。


「コーヒーです。」


「ああ。」


ヨーゼの声に
活気が全く感じられずに、
私は事の重大にまだ
気付いてはいない。