「向こうに行ったけど、
日本人の私が妃になる事に、
反対は多かった。


子供が生まれても、
酷い仕打ちは止まらず、
私はどん底に陥って、
日本に一時帰国したの。


その時に私の傍にいたのは
息子のヨーゼだった。


息子には母の祖国である
日本の習慣や言葉を、
学んで欲しかった。


彼も日本に馴染めず
泣いてばかりで困ったわ。


けどある日を境に
彼は笑顔を取り戻した。


そして彼の言葉から
絶対に出てきた言葉は、
【ルミ】だった。」


彼女は懐かしそうに、
私に言ってきた。