ルナの糸をたどって着いたのは、街外れの屋敷だった。

「ここって確か、二十年前に廃墟となったのよね。何でも酷い殺人事件が起こって、人が寄り付かなくなったのが原因らしいけど…」

「隠れて何かを造るのにはもってこいですね。周りは森ですし」

ルナとカルマが周囲を窺いながら言った。

屋敷の周囲は森で、余程のことがない限り、車も通らないだろう。

「じゃあ、さっさと行くぞ」

マカは壊れた門を無理やり開け、中に入った。

庭も荒れ果てており、草木がうっそうと生い茂っていた。

ギギギッ…

玄関の木の扉を開ける。

中は暗く、窓から差し込む月の光だけが頼りだ。

「…とりあえず、人の気配はないですね」

ナオが辺りを見回した。