「また懐かしいモノが復活したわね…」

「知っているの? ルナ」

「ちょっと昔に、ね。同じモノを見たことがあるわ」

そう言いつつ糸を操り、力を込める。

「まったく…。誰がよみがえらせたか知らないけれど、厄介なモノを出してくれちゃって」

ルナの糸は強力だ。

『人形』の体はすでに、ねじれてきている。

「ルナ、破壊して大丈夫なの?」

「ええ。そうじゃなきゃ、中に封じられている被害者の魂が解放されないもの」

「はあ?」

ヒミカは目を丸くして、『人形』を見る。

確かにこの『人形』には並々ならぬ力を感じていた。

まさか動力源こそ、被害者の魂なのか?

「今回も破壊するわよ。観念なさい」

『人形』の体に次々とヒビが入っていく。

壊れるのも目前というところで、予想外のことが起こった。