秋は死なずにすんだのに。 用意した小麦粉を一斉に地下室に放り込む。 突然頭上から粉が降ってきたことに驚くよりも早く、秋は私の言っていることの意味を理解したらしい。 「春……どうして……」 「ゴメン秋。こうするしかないの。大丈夫、私も後で行くから」 すぐに追いかけるよ、秋。 もっとも、私が秋と同じところに逝けるかはわからない。 だって私はあまりにも人を殺め過ぎた。