「他の実習生との不平等が生じてしまうから、今からうちのクラスの事を知るのはよくない。
解るよな?
学級日誌も俺の閻魔帳も、明日見せてやるから。
熱意は認めるし、寂しい気持ちも解るから、泣くな」
そっか。
先走りすぎて、不公平になることを気にしていたんだ……。
私ったら、そんな事も気づかなくて、本当にまだまだお子ちゃまだった。
私の頭のてっぺんに、ふわりと置かれた優しい手。
懐かしい、先生のなでなで。
『よ〜しよしよし』なんて言いながら、大きくてあったかい手のひらが、私の髪をくしゃくしゃにする。
これに弱い私。
ますます泣けてきちゃうよ。
こんなんで明日から、大丈夫なのかな!?



