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12月になった。


いつもの仕事をこなしながら、REXのための試験勉強も続けていた俺と、京都での残り少ない大学生活を楽しんでいた菫。


夏休み以来、一度しか帰ってくることのできなかった菫に代わって、俺がすべきことは沢山あった。


REXの試験を終えた俺は、一人だけでホテルへ行き、結婚式の打ち合わせへ。


ちょっと情けないが、菫が帰ってくるまでは仕方がない。


ドレスなどは、夏休みのうちにさくっと決めていたらしい。


『太って入らなくなったら困っちゃう』


なんて電話で言っていたのを思い出す。



一足先に冬休みに入った菫が北海道へ帰ってきてからも、大忙しの毎日だった。


俺が仕事をしている間に、今度は菫がひとりでホテルへ行き、色々と準備している。


結局、式の前に二人そろってホテルへ行ったのは、たったの3回しかなかった。


それでも、さすがプロ。


ウェディングプランナーと司会者は、親身になってこちらの要望に応えてくれた。


あとは当日を待つばかりとなった。