ふらつく私を支えてくれるのは嬉しいんだけど、こんなところ誰かに見られたら誤解……いや、この場合誤解ではないのね……ああ、頭までふらふらだよぉ。
案の定、トイレへ行っていたらしい渡辺君に会っちゃったじゃない!
「あれ、安西さん、二次会のカラオケ行かないの?」
私が答えるより先に、先生が
「お前があんなに飲ませるから、カラオケどころじゃないだろ!」
「え、俺のせいですか!?」
「そう、お前のせい。
安西先生はこのまま強制送還だ。
……ほら、しっかり立ってろ!」
私の腰を支えるようにしてるんだけど、そこまでしなくてもちゃんと立てるよ!
渡辺君、驚いてるし。
「あ、安西さん、大丈夫?
ちゃんと家に帰れる?」
「うん、大丈夫〜。」
そう言って渡辺君に笑いかけたのに、彼は私ではなく先生を睨み付けていた。
あ、あれ?
「松本先生、送り狼にならないで下さいよ」
送り狼!?
うわ、酔ってるにしても、先生に対して、何てストレートなの!!