「何でしょう?」


とりあえずにっこりと笑って、深瀬先生の方を振り向いた。


「昨日言ったこと、考えてもらえました?」


き、きたよ、やっぱり。


ここでガツンと断っちゃったりしたら、この後の実習がやりにくくなるよね・・・・・・。


「あの、あまりにも突然だったのと、実習中は他の事を考える余裕がなくて」


「そうでしょうけれど、あと実習も残り3日しかないので、俺としてはできれば早めに返事が欲しいな~、なんて」


早めに断ったら、こっちの立場が微妙になるでしょうがっ!


それとも、断られるとは考えていないのかなぁ。


あああ、先生、助けてください・・・・・・。


とりあえず、ドアは開けっ放しのままにしてるから、助けに来てよ~。


社会科準備室は国語科準備室の隣なんだから、居たら聞こえそうなのに!


「えっと、私、それがその~、そんな風には見えないと思うのですが・・・・・・」


どう答えたら、角が立たないか必死で考える。


と、そこに!!



「深瀬先生、安西先生が困っていますよ」


ホワイトボードマーカーを手にした、先生が来てくれた!


・・・・・・竹森先生が。