少なくとも、中学生の頃には恋愛感情になっていたと思う。

じゃなきゃ、キスしてこないはずだし。

改めて聞くと、由月の顔がカッと赤く染まった。

「…えっ?」

この反応はもしかしなくても…。

「由月も…一目惚れしてくれた、とか?」

「なっ…!」

ああ、この反応は本物だ。

由月もあの日、あの時、僕を好きになってくれたのか。

好意を寄せられていると感じていたことは、どうやら自惚れではなかったと、一安心。

でもお互い15年間も同じ人を好きでい続けたなんて、スゴイことだと改めて思う。

「~~~っ! …雅貴がマヌケにもすっこけなきゃよかったのに…」

うっ! たっ確かにはじめて出会った時、僕は転んでしまったけど…。

まさかアレで一目惚れされたのか?

「何か頼り無さそうだと思ってたら、実際そうだし…。オレが守らなきゃと思ったのが間違いだった」

そう言うも、僕を抱き締める腕の力は強くなるばかり。

「ははっ。僕は由月の美しさに一目惚れしたよ。こんなキレイな子の側にいたいって、強く思ったんだ」

「雅貴…」

「愛しているよ、由月」

僕も強く由月を抱き締める。

「もう絶対離れないから…」

「ああ、側にいろよ。オレの側に、ずっと…」