二番目の従姉は伯父と争ってても埒があかないと悟ったらしい。

最近では後継者のような働きをしている為、周囲の人間は二番目の従姉を後継者にと言い出しているみたいだ。

「由月ちゃん、大学生になってから、かなり大人になったわよ。アンタ、成長追い抜かれているわね」

「うっ…。それは怖いような楽しみなような…」

時々由月の写メが送られてきたけど、見るたびに大人っぽくなっていった。

逆転は…本当にありえるかもしれない。

四年前までは一応僕がアレだったけど…元々由月の方がしっかりしているしなぁ。

「それにとってもカッコ良くなったの! もうここら辺の女の子は、由月ちゃんに夢中よぉ」

…それでも『ちゃん』付けは直らないんだね、母さん。

僕は四年ぶりに会うことが、楽しみで怖かった。

最後に会った時、まだ中学生だった。

彼は子供だった。

最後の年にはずっと甘えられた。

引っ付いて離れなかったと言っても過言じゃないぐらい。

外にもほとんど出ず、部屋の中ばかりで過ごした。

部屋の中では…親には言えないことばかりしていた。

…お互い、受験生だったのに。

今思い出しても、顔から火が出そうだ。