ぎゅっと細い体を抱き締める。

「だから四年間なんて短いよ。由月こそ、浮気しないでくれよ?」

「するかよ。オレは…雅貴が良いんだ」

由月は強く抱き締め返してくれた。

「再会する時、オレは大学生か。雅貴の身長、追い抜いているな。きっと」

「ははっ、それは怖いようで、楽しみだな」

僕は由月を抱き締めたまま、畳の上にそっと寝かせた。

「きっと体格もよくなっているよ。由月は僕より成長しそうだ」

「その時には逆転だな」

「それはホラ、その時によるよ」

由月に覆い被さり、前髪をそっと撫で上げ、額にキスをした。

「…んだよ。キスさえまともにできなかったクセに」

「それは1年前の話だろう? その時よりは成長しているよ。いろいろとね」

まあ…知識を仕入れたぐらいだけど。

「まさか浮気したんじゃないだろうな?」

途端にムッとする彼が可愛くて、ついふき出してしまう。

「ないない。僕は由月一筋だから」

「どうだか。都会の人間はそういうの、早いって言うし」

「どこで聞いたか知らないけど、僕にはありえないよ。ずっと由月に夢中だったんだから」

頬に唇を寄せると、僅かに身動ぎした。