「そうだ。今晩、川原で花火大会があるんだ。雅貴、行こうぜ」
「良いよ。ここの花火大会、結構盛り上がるよね」
「他に楽しみなんてねーもん。あっ、浴衣着ろよ。母さん、雅貴の浴衣作ってたから」
「えっ? 何だか悪いなぁ。伯母さん、ずっと浴衣作ってくれるから」
最初に会った時、由月の浴衣姿が珍しかったと伯母に告げたら、作ってくれると言ってくれた。
それから毎年夏になると、浴衣や甚平を作ってくれている。
伯母は縫い物が趣味だから、気にするなとは言われているけれど…。
「何かお礼したいなぁ」
「なら頑張って魚釣ったら? 母さん、川魚好きだし」
「ああ、だから伯父さん、川釣りするんだ」
「いや、逆。親父が川釣りばっかするから、母さんが魚好きになったんだ」
「ははっ、仲良い夫婦だね」
まあそうじゃなきゃ、あんなに子供は生まれないよな。
「まあ、な…」
そこで口ごもるところを見ると、やっぱり伯父との確執があるらしい。
でも母親である伯母のことは好きだから、複雑みたいだ。
「伯父さん、まだ跡継ぎのこと言ってるの?」
「ああ。でも二番目の姉貴が、婿を取って家を継いでやろうかって言い出したから、余計にだ」
「良いよ。ここの花火大会、結構盛り上がるよね」
「他に楽しみなんてねーもん。あっ、浴衣着ろよ。母さん、雅貴の浴衣作ってたから」
「えっ? 何だか悪いなぁ。伯母さん、ずっと浴衣作ってくれるから」
最初に会った時、由月の浴衣姿が珍しかったと伯母に告げたら、作ってくれると言ってくれた。
それから毎年夏になると、浴衣や甚平を作ってくれている。
伯母は縫い物が趣味だから、気にするなとは言われているけれど…。
「何かお礼したいなぁ」
「なら頑張って魚釣ったら? 母さん、川魚好きだし」
「ああ、だから伯父さん、川釣りするんだ」
「いや、逆。親父が川釣りばっかするから、母さんが魚好きになったんだ」
「ははっ、仲良い夫婦だね」
まあそうじゃなきゃ、あんなに子供は生まれないよな。
「まあ、な…」
そこで口ごもるところを見ると、やっぱり伯父との確執があるらしい。
でも母親である伯母のことは好きだから、複雑みたいだ。
「伯父さん、まだ跡継ぎのこと言ってるの?」
「ああ。でも二番目の姉貴が、婿を取って家を継いでやろうかって言い出したから、余計にだ」

