今さらだけど女関係のことが気になる。洵介先ぱいがどうか、他の高校の子と仲良くなりませんように!
ふと、通り過ぎたスーパーのガラスに貼ってあるチラシが目に入った。
『○月△日、花火大会!!~素敵な一夜を大切な人と共に。あなたは誰と一緒に花火を見ますか?~』
「あ!花火大会…明日だ!」
洵介先ぱいを誘うことに必死で、本来の目的の花火大会がある日を忘れてた。
でも、洵介先ぱいは花火大会には行かないって断固反対してたし、それに今は合宿中でいないし。
うー合宿先から連れ出しちゃおっかな。浴衣の色気を使ってさ?
いや、そしたら洵介先ぱいだけじゃなくて、他の男もあたしの虜になっちゃうかも!?キャーあたしを奪い合っちゃう的な!?
「おい、邪魔なんだけどね…」
お年寄りのお婆ちゃんに言われて、通行の邪魔をしていることに気づいた。
「す、すみません!」
「若者は元気がいいのう。1人でも劇をするのかい」
ボソボソ呟きながら通り過ぎたお婆ちゃん。え?あたし劇してたの!妄想が態度に出てたんだよね。やだ、恥ずかしい!
こんな時洵介先ぱいがいたら、
『静かにしてろよ』
とか冷たい言葉を言いながら、あたしのことを見放さないでいてくれるんだろうね。きっと!
あー洵介先ぱいに会いたいな。


