蓮が、
コソッと耳元でささやいた。


「ねぇ…、龍櫻の1年生。

 ハルヤって言ったら、喧嘩で有名よ。

 つるまないほうがいいよ。」


「う…ん。」

(喧嘩で有名かぁ…。そんな風には見えなかったけどなぁ…。)

「あっ、ねぇ!

 志月!鞄に何かついてるよ。」

「え…?あ、本当だ。

 何コレ?」

なにかのバッジみたいな物だった。


「えぇと、何々…?

 RyuOu?」

「なぁんだ、コレ龍櫻の制服につける学校バッジじゃん。」
美羽が、除きこんで言った。

塾の鞄と、学校の鞄は同じものを使用している。
(なぁんだ、あの時入ったものか…。

 返さなきゃ。)


私は、ポッケにしまいこんだ。