「私たちね、春香ちゃんには幸せになってほしいの」


二人は顔を見合わせて言う


おばさんが言いたいコトがよくわからない



「だからね。また恋をして、将来を共に生きていく人を見つけてほしいの」


え――…?



「で、でも…わたしは…今でも領が好きです」


また、瞳に涙が溜まっていく。
忘れたくない。


「そう言ってもらえるととっても嬉しい。

…私たちもしばらくは領の死を受け入れきれなかったわ。

でもそうやっていつまでもウジウジしてても、領が困っちゃうと思うの。
安らかに眠れないよってあの子は優しい子だから。

ねぇ…春香ちゃん、それはあなたが一番わかってるんじゃない?」