三つの月の姫君

「いやべつにこれといって……」


 は、あるのだが、今の彼女には言わない方が良いだろう。


 そう思って、彼は言葉をにごした。


 気が塞ぐ思いでもしたのだろうか、フィリアは不安そうに打ち明けた。


「私達はここへきてずいぶん経つの。家族にも会っていない。唯一ウィリスがフェミナの恋人」