モテ男と地味子の初恋物語

「抱っこしていい?」

「いいけど、爪に気をつけろよ?」

そう言って、桂木君は私の右手の甲をチラリと見た。

「うん。桂木君が消毒してくれたおかげで、綺麗に治ったよ。ほら」

私はかさぶたが取れて、白い線になった傷跡を桂木君に見せた。

「おお、良かったな?」

私は「パーシー」と言いながらパーシーを抱き上げ、胸に抱いた。

「そうやって抱くと、爪で服がやられるぞ」

「え?」

下を見ると、パーシーがブレザーにしっかり爪を立てていた。

「少しぐらい平気よ」

「そうか?」

「可愛い…。毛が柔らかくてふわふわしてる。ぬいぐるみみたい…」