モテ男と地味子の初恋物語

ミイの頭まであと5センチという所で、桂木君にその手をギュッと握られてしまった。

「痛いから、止めた方がいい」

桂木君はそう言って私の手をミイから遠ざけた。

「やっぱり痛いの?」

「かなり。しかも、今のミイは相当にヤバい」

「え? どういう事?」

「耳を後ろに向けてるだろ?」

「うん、それは私も分かった」

「あれは怒ってる証拠なんだ。今、奴を構うと、噛まれるだけじゃ済まないと思う。両足で抱えながら蹴りを入れらると思う」

「え〜、そんな事するの? 見てみたいなあ」

「え?」

「桂木君、やられてみて?」

「マジですか?」

「マジです」

「参ったなあ。また傷が増えるのか…」

と言って桂木君は私の手を放し、その手をミイに近付けていくので、今度は私がその手をムズっと握った。