モテ男と地味子の初恋物語

ミイは桂木君に撫でられても無表情だった。

なんだ…、やっぱり噛まないじゃない。と思って見ていたら、突然パクッと桂木君の指に噛み付いた。
気のせいか、その瞬間ミイの目がキラッと光ったように見えた。怖い…

「痛えな、この野郎! 穴が空いたじゃねえか!」

「大丈夫?」

「大丈夫じゃねえよ。ほら、穴が空いちまった」

そう言って桂木君は私に指先を見せた。
血は出てないけど、確かにプチッと穴が空いていた。

「ごめんなさい。私のせいで…」

「あはは、気にしなくていいよ。大袈裟に言ったけど、こんなのいつもの事だから」

「そうなの?」

「ああ」

「ほんとは痛くないの?」

「自分で試してみれば?」

「じゃあ…」

私は恐る恐るミイの頭に手を差し出していった。ミイは、なぜか耳を後ろにペタっと付けていた。