モテ男と地味子の初恋物語

私がペコッとお辞儀をすると、その女性は大きく目を見開いていた。
よく見たら、すごく綺麗な人だった。

「ちょ、ちょっと琢磨。お客さんがいるなら早く言いなさいよ!」

女性は慌てた様子で立ち上がった。

「俺の姉貴だよ」

「はじめまして。雨宮紬と言います」

「あ、はじめまして。琢磨の姉の亜希子です」

改めて亜希子さんを見ると、たぶん素顔なのにすごく綺麗な顔をしていた。そして、どことなく桂木君に似てると思った。

「琢磨のバカ。前もって言ってくれないから、こんな格好で、スッピンだし…」

「急に決まったんだよ」

「メールで知らせればいいでしょ?」

「姉貴がいるなんて知らなかったし」

「それもそうね」

何て話をしていたら、パタパタと廊下を歩く音が近付いて来た。