モテ男と地味子の初恋物語

「ここだよ」

桂木君に言われて見上げた家は、2階建で特別大きくはないけど、洒落た感じの一軒家だった。駐車スペースがあり、その横には芝生が植えられた庭があった。

いいなあ。私もこういう家に住みたかったな…

一戸建ての家を見る度に、私はアパート暮らしの境遇が悲しくなるのだった。

桂木君がドアのノブを捻ると、ガチャっとドアが開いた。

「お袋はいるみたいだな。さあ、入って?」

「おじゃましま〜す」と言ってエントランスに入ると、そこは綺麗に整頓され、白い壁には、油絵が掛けられていたりした。

桂木君はスリッパを私に揃えてくれて、自分も履き替えると、「ただいま〜!」と大きな声で言った。