「さあ、帰ろうか?」

「子猫、どうしよう?」

「ああ、そうだな…」

桂木君は思い出した、という感じで子猫を見下ろした。

「あのダンボール箱に戻したら、この子はどうなると思う?」

「ん…もっと目立つ場所に置いて、運よく誰かが拾って、飼ってくれるといいけどな?」

「誰も拾ってくれなかったら?」

「一日かそこらで、死んじまうな…」

「そんなの嫌! 可哀相…」

「だったら、紬が飼ってやればいいだろう?」

やっぱり言われちゃったか…

「飼ってあげたいけど、うちはアパートだから、猫や犬は飼えないの」