「え?」

いきなり言われても、何の事か分からねえよ。

「元カノへの謝罪は終わったのか?」

「おまえ、何でそれを…」

「俺を舐めんなよ」

「おまえには敵わねえな。ああ、今日で終わった。みんなに謝ったよ」

「そうか、頑張ったな。それにしてもおまえ、酷い顔だな。色男が台無しだ」

「構うもんか」

圭介はフッと笑った後、急に真面目な顔になり、「悪かった」と言って俺に頭を下げた。

「何だよ。紬の事なら謝んなよ。余計惨めになる」

「違うんだ。紬ちゃんの事には違いないが、おまえの想像とは違う」

「どういう事だよ」

「俺と紬ちゃんは、付き合ってない」

「はあ? 嘘つくなよ。5時間目をサボったおまえ達を、俺は見ちまったんだぞ」