俺はダッシュで中庭に向かい、校舎の壁から紬達が座ってた場所を覗くと…

二人は寄り添うように座っていた。

俺は胸がギュッと締め付けられるような痛みを感じ、思わず目を背けたが、気を取り直して二人に視線を戻した。

圭介の様子がちょっとおかしい事に気付いた。目を凝らしてよく見ると…

圭介は、アホ面して寝てやがった。

紬は…嫌がりもせず、圭介に肩を貸してやってる。

紬……?

おまえは圭介でいいのか?

しかし、紬が哀しそうに見えるのは、俺の欲目だろうか…

俺はがっくり肩を落とし、中庭に背を向けた。