紬は俺の事をどう思ってるんだろう…

自転車を漕ぎながら、いろんな話をしたけど、紬は嫌そうじゃなかった。むしろ楽しそうだと思うのは、俺の勝手な思い込みか?

しばらく走って漸く紬のアパートに着いた。やっぱりちょっと、遠かったな。最近こんなに長く自転車を漕いだ事がなかっただけに、股が悲鳴を上げていた。

紬のアパートは、俺が想像してたよりも遥かに洒落た感じのアパートだった。2階建てのマンションって感じ。

俺は紬がちゃんと中に入るまで見届けようと思った。
なぜなら、別れた後、紬に何かあったら悔やみ切れないから。

例えば変な奴に襲われるとか。鍵を失くして中に入れないとか、何が起きるか分からないだろ?