新羅が仁の言葉を遮りぎり
「分かっている。」

(ヤバい!!このままだと……)
辺りはまだ明るかったはずなのに暗くなり、冷たい風が吹く。
同時に香代の体がスッと起き上がり、黒かった髪が逆立ち、赤みを帯びて、背中から黒い炎の翼が現れた。
最後に香代の瞳が紅く燃えていた。

いきなり仁の隣から
「おい!!仁!!」

「なんにゃ!!封印が!!」

とネコと東間が現れる。ネコは香代の宗家の者で、東間は仁の宗家の者なのだ。東間が
「どうする??」

「もう一度封印してみる。まだ香代の中に封印の術式があるみたいだからな。」
ネコが体がブルブルと
「無理ニャ!!あんな力私たちだけじゃ無理ニャ!!狐爪家の私たちの上の世代が全員でやっと封印したのにゃ。」

仁は新羅に目をやると、新羅が目の前にいる香代に
「久しいな。まさかまた会えると思っていなかった。」

香代の声で香代てはない誰かが
「俺は何度でも蘇る。そう言ったぞ。九尾よ。」

「我を前にしてへらぬ口よの、織田信長。第六魔王『天魔』」

「笑止、お主一人で何ができる??」
と織田信長はニヤリと笑う。