隣にいた母親は、 泣いていた。 「そんな…っ!…そんなのっ…嘘よ!!」 「気をしっかりもって下さい」 医師が母親を落ち着かせようとしているのがわかった。 「…治療法は…治療法はないんですか…っ?」 医師は、眉間にシワをよせながら、静かに首を横に振った。 「わぁあぁぁぁぁあ!!」 叫ぶ母親。 もう、 僕の命に宿っている炎は どんどん消えていく。