事務所に入ると、若い男の先生が立っていた。



「もしかして君が立花さん?」


「えっ?あっ…はい。そうですけど」


「待ってたよ。教室に案内するよ」


「あのぉー。担任の先生だったりしますか…?」



するとニコリと微笑み、頷いた。



「自己紹介してなかったね。俺は塚森敦(ツカモリアツ)。体育の先生をやってる」



へぇー。
見た感じは細いから体育って感じはしないなぁ。

階段を登り、少し廊下を歩いて立ち止まった。



「ここが立花さんの教室だよ」



そう言ってドアを開けた。
あたしは一瞬なにが起こっているのか分からなかった。



「うおっ!めっちゃ可愛いー」


「俺めっちゃタイプなんだけどー」



…そう。
そこには…。
男子しかいなかった…!



「ちょっ…!先生っ!どうして女子はいないんですか?!」


「あれ?ご両親から話聞いてない?」



げっ…。
あの天然夫妻なら聞いていても忘れてる可能性大!