ピーンポーン…… 部屋に響くインターホンの音。 すぐにお母さんだと思ったあたしは… 急いで玄関の扉を開けたん。 『荷物まとめてあるのか?』 でも、扉の向こうには… お父さんもいたんだ。 『お父さん!?』 あたしはびっくりして少し声が裏返ってしまった。 『腹減ってないか?飯食いに行くぞ』 お父さんは、驚くあたしにケロッとした顔でそう言うと、まとめていた荷物を軽々とどんどん運び出していった。