才能に目覚めた少年

「じゃあ、俺はスペシャルステーキセット一つ」


山本は店で一番高いものを頼んだ。


「私はチョコレートパフェとコーヒーをお願い」






「二人とも遠慮というものを知らないな…、まあいい、ミコトは何にする」


僕はまだ食べたいものが見つからない。


どうしようか


「これにしなよ」


辻本が僕の食べるものを勝手に決めた。





「うん、それでいいや」

僕は反対をしなかった。




「んじゃ、注文するぞ」


伊藤は皆に言ってから店員を呼んだ。



しばらくすると店員が来た。


伊藤は皆の注文をまとめて言った。






言い終わると店員は再度確認をした。


「以上でよろしいですか」


「はい」


店員は厨房へ戻った。





「しかし、すごいな、これで職も安心だ」



山本が伊藤に言った。



「そうだな、俺の能力は空間の粒子を電気に変える力だから将来は発電所でテレビでも見ながら家庭に電気を送る仕事だろうな」



「楽な仕事でいいな、ホント。僕は将来職に就けるかな」



「なんでだ、結構良い能力じゃないか」



「使い道を考え中なんだ」



「まあ、時間はある。考えるだけ考えて職を選べよ」





伊藤は山本にエールを送るが僕は送らなかった。


山本の能力を知らないからだ。






興味もないし…。






「ところで、神山はどんな能力を持ってんだ」