瑠奈もそういった家族の想いに応え、真っすぐに成長した。

隼人と一緒に過ごす時も、最初のうちは我が儘ばかりを言って隼人を困らせたり怒らせることもしばしばだったが、

成長するに連れてそれも収まった。

隼人から愛情を受ける度に、瑠奈は満面の笑みで言った。

「お兄ちゃん、ありがとう!」

隼人は、子供ながらに「瑠奈の笑顔を守らなきゃならない」と思っていた。