「温かい…ずっと…こうしてたいな…」

「うん…俺も…」

涙で言葉に詰まりながら、隼人は瑠奈の背中をさすった。

もう触れ合うことができなくなる前に、互いの温もりを、存在を、しっかり刻み込むように。

兄妹は、しばらくそうしていた。

時間の流れが、とてもゆっくりに感じられた。

しかし

無情にも

刻一刻と

別れの時は近づいていた…