貴方の瞳に映る薄桃色が、私であればいいと思った。 一滴零す貴方が切なくて儚げで、どうか私なんかに近付かないでと願った。 どちらが私の本心なのかは、私にすら分からなくて。 何故あの時貴方に話し掛けてしまったのだろう。 人なんか信じないと、自分に誓い続けてきたはずなのに。 貴方を一目見た瞬間から、本当はもう始まっていたのかもしれない。