次の日、
あたしたちはいつも通り、一緒に学校に行く。

女嫌いなあなたの横でいつも一緒に行くと
あたしってやっぱり女と思われたくないのかなぁと思う。


泣きそうになりながらも
いつも通り馬鹿な話をしながら歩く。

この距離が、1番いいのかもしれない。



そう思ってた時、ふいに

あっそうだ

急に思い出したようにそう言って止まったあなたに自然と目を向ける。


チョコ、もらった中でお前のが1番うまかった。


真っ直ぐあたしを見て優しく微笑みながらそう言って、何事もなかったようにまた歩くあなた。

…卑怯だ。
そうやってあなたは私に小さな期待を持たせる。

…まだ頑張ってみようかな。



幼い頃の、ちょっとした淡く優しい思い出話。