-雪茄Spirit-


何でだろう…

誰かの声がする…

聞こえるんじゃなくて…

心に響いてくる感じ…

誰…?

そう…君だったんだ…

私と同じ…

この呪いの病に

罹っていたのは…

君だったんだね…

もう一人の私に

そう告げる私。

ここは…何も無い白い世界。

あるのは床?

そして、

どこからか湧き出てる

水…

私は…いや、私達は

お互いの姿を目の前に

床?に寝そべっている。

うずくまるように…

そして、何かを訴えるように…

その水に触れ、

すくい、腕を上げ、

手のひらから水をこぼす。

それを繰り返す私達…

-何がしたいの?-

分からない…

-何を求めているの?-

それも分からない…

-あなたの願いは私の願い-

-聞いて…私の声を…-

遠のいていく意識の中で、

その声だけが

私の心に響いた。