彰くんは速かった。


「彰!自己新でたぞ!」


「本当ですか?いくつですか?」


「11秒57」


「やったー!」


「ちなみにそっちの子は13秒台ね。」


先輩はあたしの記録(?)も言ってくれた。


すごいのか、その時のあたしには分からなかったけど。


「先輩、目開いてますか?女の子ですよ?」


「ああ。こりゃ、部長もんだな。」


「いってきます!!」


彰くんは走って行っちゃった。


あたし、とんでもないことしちゃった…?