母は今朝、帰りが遅くなる…といって家を出て行った。 仕事の付き合いがあるらしい。 それも、いつものこと。 別に木村君との話を、したいわけじゃない。 ただ、こんな日はそばでいつもみたいに仕事の成功した話や愚痴、近所の噂話、恋人の話。 何でもいい…いつもはただウザイと感じていたけど、そんな話でもいいから聞きたいと思った。 自分の心に余裕はない。 だけど、別の話を聞いていた方が気が紛れる。