あなたよりは
嘘くさくないですけど
「町谷…、そういや槌谷知らねぇか?ちょっと用があんだけど」
「…知りませんよー。仮眠でもしてんじゃないですか」
う―んと茅ヶ崎Pはうなった
「…お、新堂!槌谷見なかったか?」
だるそうに新堂君は編集部に入ってきた
彼はカメラマンを目指してるみちるの助手みたいな子
「………あぁ、確か工藤さんと廊下で話してたような」
「おう…サンキュサンキュ」
茅ヶ崎Pはまた出ていった
「お疲れさまっす。町谷さん」
「お疲れー、」
なんだかモヤモヤするわ…
「町谷さん、」
「なぁにか用かしら」
工藤君は全く気付いてないみたいだった
「ドーナッツ食いません?買いすぎてきてしまって…」
「ありがとう……」
編集部の空いてる椅子を持ってきて
工藤君とドーナッツを開けた
「……今日無口ですね。何かありましたか?」
「何もないわよ…」

