「…こないだのミラクル堂のクッキー美味しかった?」
「はい。ありがとうございます、」
ケーキの残りかすまで
綺麗に食べながら言った
「…あのさ、工藤君敬語使わなくてもいいよ。確か年上でしょ、27だっけ?」
まぁ年上てわかってて
あたし敬語使ってないけど
「…すいません、中々抜けないくて。」
頭をかきあげながら
工藤君は言った
抜けないか。
敬語で話すのが
日常のお金持ちな家
そこで暮らしてた
としたら抜けないわね
「……いいのよ、編集部のやつらなんかはため語で。そんなに偉くないんだから、」
「まぁ…そうですね。」
ふっと笑った
中々優しい顔じゃない

