「またね…」
パタンとドアがしまる。
「……何よ。神田君たら、」
何が
妬いてるよ?余裕ぶって、
わからない。
わたしは誰が好きなのよ。
「贅沢な悩みな事」
美貴ちゃんはふぅと笑った
「…真面目に悩んでるのよ、こっちは」
灰原美貴ちゃん。
私と同期で女優、
ドラマで共演して仲良くなった
サバサバした性格が私は好きだ
「結論から言って、弥生はもう槌谷くんを好きじゃない。好きなのは神田…で決まり」
指をパチンと
ならしながら笑った
「あのねぇ…」
「弥生が認めたくないんでしょ。今まで槌谷くんが好きだったのに…神田君に気がうつるなんて、」
違うかしら-?と笑った
「そう…だと思うわ。」
「何を迷ってるかしらないけど、神田君狙う女子なんてわんさかいるんだから。」
うぅ…確かに
狙う女子…か
「美貴ちゃん、さやて子知らない?デビューしたらしいんだけど」

