一人で話す 彼は
私の気持ちも一緒に
話してくれてるみたいだった
「でもさ…嬉しいんだ、怖い反面。…だってずっとしたかった事が今出来る、」
「……それに例えば失敗したとしたら『ごめんなさい』て言葉がある。…」
「……ごめんなさいて言葉…、」
私は口に出した
彼はうん と頷いた
私がとてもいい事を
言ったと勘違いする笑顔で
「…だから大丈夫。」
「……はい。」
「……あぁ、名前言ってなかったや。カメラマンの槌谷潤です、よろしく…」
彼はすっと右手を出した
あのとき、と今
何だか似たような
感じだなぁ……

