怜一さんと会ったのは
まだ 新人だったあの頃







「ねぇ君、新人の子だろ?飲みにいかない」





「あ……あのー」






あまり 整ってない
ブサイクな俳優に



声をかけられた。




困るんだけど…




だれか、助けて






周りを
見渡すけど誰もいない



壁際に迫られてる


「ねぇ、行こうよ、」



「困ります、あの私ー、」






まだ新人だけど
こういう展開は嫌だ!






「やめなよ、嫌がってますよ。ムラマツさん、監督呼んでましたよ」




「あ?……あぁ神田ありがとう、」




チッと舌打ちしながら
走って行った。




「あ、ありが…」




「あんなのに引っ掛かるなんて余程のバカだな」





バカって…



「仕方ないじゃない新人なのよ!」